皆さん、こんにちは!
太陽監査法人 スーパーバイザー 遠藤 です。
私は太陽監査法人の短期出向制度を利用し、監査業務を行いながら、太陽グラントソントン税理士法人に2年間出向し、税務業務を経験しました。
税理士法人では、主に法人の法人税、地方税、消費税等の申告業務をはじめ、年間を通じての相談対応(特に私が出向中に多かったのは、インボイス制度や電子帳簿保存法に関する相談対応でした)、税制改正に関する説明、グループ通算税制の導入サポート、税務調査の立ち合いなどを経験しました。
私が税理士法人へ出向するまで
太陽監査法人の業務の軸は、もちろん『監査業務』になります。
しかし希望により、アドバイザリー業務を行っているGTAや税理士法人、会計アウトソーシング会社の業務に関与したり、出向したりすることが可能となります。
私はスタッフ時代から税金関係の科目にどこか苦手意識があり、独学で勉強したり、税制改正に関する記事を読んだりしても、なかなか法人税等の計算過程やその全体感のイメージが沸かずにいました。
そんな中、太陽のグループ間の出向制度で税理士法人もあることを知り、税理士法人の一員として法人税等の申告書の作成業務等に実際に触れることで、自分の成長につながると思い、この制度に応募したのが、きっかけでした。
税理士法人における業務とは
税理士法人の簡単な紹介
税務部門は、大きく3つの事業領域(コーポレートタックス、ファミリービジネス、インターナショナルタックス)があります。完全な縦割り部門ではなく、本人の希望やキャリア形成において必要と思われる様々な業務を経験してもらうため、部門間のクロスアサインが積極的に行われています。もちろん、必要に応じて部門間の移籍も可能です。
クライアント層は、大規模法人、中堅中小企業、外資系企業、外国法人の日本支社、公益法人など、多岐にわたっています。業種についても、製造業、小売業、金融業、サービス業など、特定の業種に偏らずに幅広くサービスを提供しています。
税務業務のやりがい
監査業務では、会社が財務数値を作成していることを前提にスタートします。
一方、税務業務では、財務諸表の構成要素の一部である法人税等を計算していくこととなります。
この監査業務と税務業務の根本的な業務内容の違いを前提に、税務業務のやりがいなどを説明していきたいと思います。
- 税務業務では、監査のような重要性という概念は基本的にありません。法人、個人やその規模を問わず、かなり細かい計算や税務判断が求められます。
申告業務では実際にクライアントが納税するべきお金を計算しており、その計算方法や税務判断の如何によって納税額が変わってしまうため、そういった緊張感の中で仕事をするというのは、大変な面もありますが、達成感や自己の成長につながるものだと感じました。
- 税務業務では、仮に税務書類等を税法上ミスなく作成できたとしても、それがクライアントにとって最善のものであるかどうかは、全く別の話です。
重要なのは、税法等で認められている範囲で最善の税務処理を選択または提案できるかです。特に税制上の優遇措置や節税対策などを提案できるとクライアントからも感謝されるため、やりがいが感じれると思います。
- 税務業務では、年次が若くても経営者の方とコミュニケーションを取る機会が本当に多いです。
顧問税理士という立場上、普段ではなかなか聞くことができないような経営方針に関する話や、組織再編等に関するサポートなど、業務を通じた貴重な経験をすることができます。
- 税金は法人個人問わず誰もが支払う義務があり、多くの人が高い関心を持っていると言えます。
このため、税務に関する知識や経験は広く活かすことができるものだと思います。
税理士法人へ出向してみて
法人税や消費税など、会計の業界に携わる以上は必ず関わらなければいけいない領域です。
監査業務と税務業務は、切っても切れない関係にあります。
現在、私は税理士法人への出向を終えた現在は、監査を中心に業務を行っていますが、監査と税務を経験することによる相乗効果を感じることが多いです。例えば、以下のようなものがあります。
- 監査そのものの質が向上する
これは、税務書類を作成するのが仕事のため当然ですが、「申告書等が読めるようになる」というのは、実は監査をする上で、かなり監査そのものの質を向上させてくれます。
- 監査クライアントの顧問税理士とのコミュニケーションの質が向上する
監査上、税務処理などについて、クライアントの顧問税理士から説明を受けることがあります。「なんとなく顧問税理士が言っているから大丈夫かな」と思ってしまうこともあるかと思いますが、しっかりと税務上の論点を理解できていることで、効果的で効率的なコミュニケーションを図ることができ、結果として監査の質も向上します。
- 会計士としての指導的機能が向上する
私たちの監査の窓口となってくれる経理の方々は、日々『会計』だけが仕事ではなく、いたるところで『税務』上の問題に直面することが少なくありません。監査クライアントから会計処理に関する相談を受けた際、会計上の論点を解決に導いてあげる機会は多いですが、そのときに税務上の論点も合わせて整理できると、公認会計士としての付加価値が、さらに高まります。
上記はあくまで一部であり、
監査と税務を経験することのメリットを挙げれば、キリがありません。
さいごに
太陽は、出向制度を含め様々な業務を経験することができ、その中で自分がなりたい会計士像を見つけられれば、全力でサポートしてくれる組織です。
ぜひ皆さんも、なりたい会計士像を太陽で見つけてください!