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2021.07.29

私が会計士の仕事を好きな理由③

皆さん、こんにちは!
東京事務所 入所4年目、シニアスタッフの 南 晴香(みなみ はるか)です。
7月にシニアスタッフとなったばかりで、現在は上場会社の監査にメインスタッフとして関与している他、信用金庫と上場投資法人の監査ではインチャージ(主査)を受け持っています。

6月の本田さんからバトンを受け取り、7月は私が“会計士の仕事を好きな理由”をTwitterに投稿していましたが、より詳細な内容をブログでお話したいと思います。

はじめに

「私が会計士の仕事を好きな理由」のブログでは、太陽監査法人に勤務する職員が、月ごとにバトンタッチしながら、公認会計士が従事する様々な仕事との出会いや、仕事に対する熱意・魅力についてなどのお話を通して、公認会計士の仕事が好きな理由をお話しします。

公認会計士は、業務上知り得た情報に対する守秘義務を負っており、受験生の皆さんが公認会計士から詳細な業務内容を聞くことが出来ないことや、主たる業務である会計監査には専門的な用語が存在することから、受験勉強中は公認会計士がどのような日常業務を行っているかについて中々イメージし辛いのではないかと思います。

このブログを通して、このような公認会計士の様々な魅力を皆さんへお伝えしたいと考えています!


私が会計士の仕事を好きな理由

結果が出るまで長かった受験生時代

まず初めに、私が公認会計士を目指した理由をお伝えします。

私の父は税理士だったので、会計は昔から身近な存在でした。
そのため、自分の将来を考えた時、「資格を取得し、専門職として働く」という、結婚・出産・育児といったライフイベントに左右されない働き方を選んだのは、私にとっては自然なことでした。

ところが、実際にはそんなに簡単に資格を取得できるワケではありませんでした。
それに気が付いたのは、大学3年生になってからのこと・・・

公認会計士試験の学習は大学2年生の秋から始めましたが、当時は大学の授業も多く、「序盤はまだそこまで勉強しなくても大丈夫」という謎の自信で、授業ごとの復習テストに耐えられる程度の付け焼き刃な勉強量でした。
3年生になると大学の授業も少なくなり、「いよいよ本格的に試験勉強を…」と思って初めて、計算問題が壊滅的に出来ないことに気づきました。当たり前といえば当たり前なのですが、圧倒的な勉強不足でした。

そこから意識を改め、大学の授業以外の時間は毎日のように予備校にこもり、ひたすら計算問題を解くことで、夏ごろにはなんとか基礎を固めることができました。

けれど、答練ではE判定の常習犯。
勉強しているはずなのに結果が出ず、苦しい日々が続きました

それでも「基礎はある程度できている」という自信はあり、諦めずに答練をスケジュール通りに受け続け(そしてE判定をとり続け)、必ず復習し、毎日自習室が閉まるまで勉強をし続けました。
バツだらけの答案を何時間も復習するのはとても辛かったことを、今でも覚えています。

復習では「間違えた理由」や「正解へのポイント」を自分なりの言葉で書き残しておくことで、次に同じ問題を解いたときに、前回よりも少しずつ成長していることを感じられたことが私のモチベーションでした。
結果、12月の短答式試験には4点足りず不合格でしたが、「E判定だった自分がここまで這い上がれた」ということが自信にもなり、そのまま勉強していると、4月頃には短答式模試だけでなく、論文式模試でも上位者リストに自分の名前が載るようになっていました。

私がお伝えしたいことは、「結果が出ないときも折れずに勉強を続ければ、きっと結果が出ると信じること」です。

「勉強は、必ずしも直接結果に結びつくとは限らない」

そう思われる方、いらっしゃるかもしれません。
私も実際、計算科目を自分のモノにするまでに多くの時間が掛かりました。
ですが、結果が出てこないような苦しい時期であっても、落ち込みすぎず、復習、弱点の克服、講師への相談・・・、必要なことを粘り強く続けることが、大切だと考えています。

このマインドは、今の仕事においても自分の軸となっています。

初めての監査、試行錯誤の新人スタッフ時代

私の太陽監査法人との出会いは、就職活動中に偶然立ち寄った合同説明会のブースでした。

当時、あまり監査法人について詳しくなかった私は、周りが「当然大手」という雰囲気であったこともあり、当初は大手の監査法人に入所することしか考えていませんでした。
そんな中、太陽の法人説明を聞いてみて、私は「法人の規模とは別の、もっと異なる視点でも就職先を考えた方が良い」と思うようになりました。

考え抜いた末、「幅広い業務経験を持ち、中小企業に信頼されるような公認会計士」を目指していた私にとって、太陽のクライアント規模業種に捉われない部門レスな組織こそ、私の方向性と一致しているのではないか、という結論に達しました。
元々、誰もが知るような大規模クライアントの監査ではなく「様々なクライアントの監査に複数関与したい」と考えており、そして「幅広い業種に関与したい」という希望がありました。
そのため、太陽が自分のなりたい会計士像に近づける一番の監査法人だと思い、入所を決めました。

入所当初は、Excel(エクセル)操作やクライアントとのコミュニケーションなど、慣れないことばかり。目の前の作業をひたすらこなすことで頭がいっぱいでした。

ですが、試行錯誤をしていくうちに「なぜこのような監査手続を行っているのか?」「会社が行っているこの処理の意図は何なのか?」ということを考え、“理解して飲み込むこと”を意識して行うようになりました。
もちろん、監査は期限がある仕事なので、期限内に終わらせるよう努めることは大前提なのですが、
「ほどよい寄り道」を行えるようになることで、「作業」が「監査」になり、自発的に質問をしたり、監査チームに自分から手続を提案したりできるようにもなり、様々な業務に関与するたびに、監査人として成長している実感を得られるようになりました。

受験生時代に身に着けた“必要なことを粘り強く続ける”とは、より良い監査のために様々な試行錯誤をしたことが成長につながったように、仕事においても非常に重要なマインドであると感じています。

現在は主査(インチャージ)として奮闘中

入所以来、スタッフとして監査経験を重ねていた私ですが、2020年9月から、初めて監査チームの現場責任者である主査(インチャージ)となり、現在は2つの監査チームを取りまとめる立場となりました。

主査となってから強く感じているのは、経営者・監査役等を始め、クライアントの方とのコミュニケーション回数が劇的に増加したということです。
これによって、クライアントの業界知識・経営環境・現在懸念されている事項などが、今までよりも鮮明に分かるようになりました。

また、クライアントのみならず、監査チーム内のパートナー(下図の一番上の職階)ともコミュニケーション回数が増えました。
日々パートナーから様々な質問を受けるので「経験豊富なパートナーが、重要な論点と捉えるところはどこか?どのような視点で事象を捉えているのか?」といったことを学べる機会が多くなっています。

それだけでなく、新人スタッフ時代以上に「人への伝え方」や「タイミング」など、より相手と良好な関係を築くための能力が向上していることも、やりがいに繋がっています。

まだまだ上司にサポートしてもらうことも多いですが、初めての経験を積み重ねて着実に成長しているのを感じており、主査を任されるようになってからは、とても有意義な経験ができています。

「公認会計士」となった今、考える将来について

2021年に修了考査に合格し、今後についてじっくり考える機会が増えました。
業界全体としては、修了考査に合格した後に監査法人を辞めて新しい環境に飛び込む方は、それなりに多いのではないかと思います。

しかし、私は後2~3年は、このまま主査として監査法人で経験を積みたいと考えています。せっかく主査として経験を積めているので、このまま公認会計士として力を伸ばしていくつもりです。

当初の私の目標であった「幅広い業務経験を持ち、中小企業に信頼されるような公認会計士」になるというのは、今でも変わっていません。
クライアントと近い距離で疑問や課題について把握・解決し、会計的な知識を高めるのはもちろん、クライアントの業種・規模・経営環境など、状況に応じて柔軟かつ最適な提案ができるように、もっと成長していけたらなと思っています。

仕事をするうえでコミュニケーションを取ることは非常に重要であり、これなしには「クライアントに応じた最適な提案」は、不可能です。
私は、型どおりの仕事をするのではなく、クライアントに寄り添った形で仕事をすることに、公認会計士としてのやりがいを感じますし、これこそが「私が会計士の仕事を好きな理由」です。

しかし、数年後は監査以外の新しい道も考えています。監査法人に所属していながら、グループ内のアドバイザリー会社や税理士法人への出向という選択もできますし、親が税理士事務所を開業しているため、そっちの方で税務の道に進むのも、選択肢の一つです。

「公認会計士」と言っても、キャリアの描き方は無限です。
これは、公認会計士という職業の大きなメリットだと思います!