「デジタル化」への取り組みDIGITAL TRANSFORMATION EFFORTS

横山 雄一
2008年入所 / 業務推進室 室長 パートナー
会計士を支える
「デジタル化」の最前線
太陽監査法人では、AIをはじめとする最先端のITツールを駆使し、監査の品質と業務の効率を飛躍的に高めるデジタル化を推進しています。独自のデジタル戦略、目指す監査の未来、その実現に向けた具体的な取り組みについて、推進する担当者に聞きました。
Q.太陽が推進するデジタル化の、他にはない特徴とは?
A.会計士の能力を「拡張(エンハンス)」するための、独自のデータ活用基盤です。
私たちのデジタル戦略の核は、監査対象となる多種多様な会計関連データを、ワンストップのコミュニケーションツールである「コレポン」によって収集し、さらに分析しやすい汎用的な形式にRPAプログラムによって自動変換する独自のデータ連携ツールにあります。これにより、最新のデータ分析ツールやAIアプリケーションを最大限に活用できる、柔軟かつ堅牢なデータ基盤を構築しています。
しかし、私たちの目的は単なる業務効率化による人間の業務の置き換え(リプレイス)ではありません。このデータ基盤は、公認会計士が持つ専門的な知見や洞察力を、さらに高いレベルへと引き上げるための「拡張(エンハンス)」装置と考えています。多様な業種・大小様々な規模の監査を担当する、業界内でもユニークな立場の太陽において、他の監査法人にはない独自のデータ活用のエコシステムを形成しているのです。
Q.AI技術の進化は、公認会計士のキャリアにどう影響しますか?
A.AIは公認会計士の価値の「純度」を高める、最強のパートナーです。
「AIに仕事が奪われる」といった論調を耳にすることがあるかもしれません。しかし、私たちの考えは全く逆です。太陽監査法人において、AIは会計士の価値を最大化するための優秀な「参謀」と位置づけています。
AIやITツールがデータ収集や分析といった作業を担うことで、人間である会計士は、クライアントの経営者と真摯に向き合い、高度な専門的判断を下すといった、本質的な業務に集中できるようになります。これは、公認会計士が発揮する付加価値の「純度」を高め、その価値を最大化する環境を目指すことに他なりません。
Q.業務推進室では、どのような人材を求めていますか?
A.監査メソドロジーやツールの「変化」を心から楽しめる「人財」です。
AIが「参謀」なら、私たちが整備・拡張しているデジタル環境は、いわば会計士という「将軍」が、それぞれの個性や能力を存分に発揮するための最新の武器や戦術です。テクノロジーの進化とともに、監査の進め方(メソドロジー)や用いるツールは、今後も絶えず変化し続けます。
私たちは、その「変化」をリスクではなく、自らを成長させる絶好の機会と捉え、新しい環境を積極的に楽しむことができる「人財」を求めています。ぜひ太陽監査法人で、あなただけの「将軍像」を見つけ、監査の未来を共に切り拓いていきましょう。
太陽のデジタルツール体系

従来の電子メールや一般的なファイル共有サービスを利用して行っていた監査チームと被監査会社とのデータ授受やスケジュール管理、各データに対する質問等のコミュニケーションをワンストップで行うことができるコミュニケーションツール。
従来は監査スタッフがPCを使って行っていた財務データの整理、分析用データの作成、照合作業(例えば、標準化した監査調書への会計数値の転記や、残高確認手続における送付先住所のテストなど)を自動化するツール。
被監査会社のシステムで処理された大量のデータについて解析し、監査人が不正の兆候や異常な取引を検知するための分析ツール。
独自の大規模言語モデル(LLM)を構築し、チャットアプリケーションを通じて法人内の品質管理マニュアル等の社内文書情報の文書検索、監査リスク評価のための文書生成、監査証拠となる文書の要約や翻訳を行うAIツール。